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[基本・消音技術の解説]

正確なデータ計測と分析には
イマジネーションが必要。

 騒音と、消音。その闘いを有利に進めるためには、相手のこと、すなわち音源について十分に理解することが重要です。音は、聞くことはできても見ることはできません。エネルギーの減衰とともに消えていく、実にとらえどころのない存在です。そこでデータを積み上げる必要があります。

音源と計測ポイントの関係

 エンジニアリングの世界では、正確なデータに裏付けられていない技術、そして確かな技術の視点を持たないデータというものは、意味がありません。正確なデータを計測するためには、優れた計測器が必要です。
 しかし、それだけでは足りないのです。たとえば、音源と計測ポイントの位置関係が少し変わるだけで、音の進路が変わり、計測値も違ってきます。その時、音は直進しているか、どこかにぶっかっているか、ということを自分の耳で確かめ、正確なデータとは何か、という技術者としてのイマジネーションを働かせること。
 それによって、単なるデータではなく、問題解決の糸口となりうるデータをつかむことが可能になります。このプロセスを抜きに、消音エンジニアリングは成立しないのです。

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