・ホーム>技術情報>[新しい消音技術の解説]>小型過給機サイレンサ◎開発テーマはリサイクル

小型過給機サイレンサ

小型ディーゼルエンジンの過給機用サイレンサ。
その競争力を高めよ。

小型船舶 アルパテックでは、従来から、舶用大型ディーゼルエンジンの過給機サイレンサを開発してきました。要求される消音性能を満たしつつ、過給機の圧力損失を極力少なくできる高性能と、高精度の加工技術によって生みだされる高品質は、市場から高い評価を得ています。
 こうした技術力を買われ、新たに開発することになったのが、小型ディーゼルエンジンの過給機サイレンサで、主に大型コンテナ船、タンカーなどの発電用ディーゼルエンジンの過給機や、小型漁船、建設機械などの動力用ディーゼルエンジンの過給機で使われるものです。人々の目に触れる場所に設置されるものですから、よりコンパクトでメンテナンスがしやすく、高性能なサイレンサが必要です。

世界初、リサイクル可能なサイレンサづくりへ、
新たな挑戦がはじまった。

 世の中は、Reduce、Reuse、Recycleという3Rをキーワードにした資源循環型社会を目指しています。私たちが開発する製品も、リサイクルに適したアルミ素材を利用するなど、この考え方をできるだけ取り入れています。それを一歩前進させて、たとえばサイレンサのエレメントそのものをリサイクルできないだろうか。古くなったり壊れたりしたエレメントが簡単に交換できれば、サイレンサの寿命をさらに延ばすことができる。そんな過給機サイレンサは、まだ世界でも例がないはずです。
 開発テーマは、世界初のリサイクル可能なサイレンサに決定しました。問題は、吸音材のグラスウールが、リサイクルしたくても、現状では産業廃棄物として処理する以外に方法がないことです。また、グラスウールは、樹脂のバインダーで板状にして、表面をパンチングプレートで保護しておく必要があります。そのプレートを固定するためにリベットを打ちますから、簡単には交換できません。そこで、私たちはグラスウールに替わる素材を探すことにしました。

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